商売の原点を豊臣秀吉に見た=秀吉そのものがニュースレター

ニュースレター起源

日本歴史上の人物で人気投票をすれば、第一位は豊臣秀吉ではないだろうか。
小者から身を起こし、天下人にまでなった立身出世ストーリーが人気の秘密であるように思う。
Toyotomihideyoshi.jpg
実力主義の風潮が強かった戦国乱世とはいえ、小者がわずか数十年で天下人になるのは
尋常のことではない。成し遂げることができたのは、秀吉自身に不思議な魅力があった
からに他ならない。
秀吉に接したものは、その魅力に惹かれ、火中に飛び込むことも恐れない気持ちに
させられてしまう。これこそが人心を引き付け、人々をリードする指導者としての
資質である。
その一例として、自分が浪人時代に世話になった「五さ」という女性が病気になったと
聞いたとき、天下人だったにもかかわらず手紙を送っている。
「わが身浪人の時、ねんごろにいたし候を、今において忘れがたく候。
今度思い候よし聞き候て、案じ入り候。可哀く候まま、さてさて侘びごと文まいらせ候。
かくし。
七月一日                     てんか            」

意味は、自分が浪人時代にあなたから受けた新設を、いまでも忘れがたく思っている。
今度病にかかったということを聞き心配している。可哀そうに思っているので、まず
見舞いの手紙を差し上げよう。
下積み時代に受けた親切を、終生忘れえぬ恩と感じる人は意外と少ない。
出世欲の強い人ほど、己の力に慢心し、旧恩を忘れてしまう。
だが、秀吉は感心するほど義理堅い。
同じく浪人時代に一時秀吉の面倒をみた松下之綱という武士がいた。今川家の重心で
あったが、今川氏滅亡後わずか三十貫の貧乏侍に成り下っていた。
天下人になった秀吉は、之綱を招いて四千石の知行を与え、客分として身近に置いて優遇し、
小田原城攻めの後に、三万一千石の知行と久能城を与えて恩義に報いている。
odawarajyou.jpg
このように人を大切にするところに、人々は惹きつけられたのではないだろうか。
また、秀吉は旧恩に対して、物質的・経済的な面で報いていないことだ。根底には情愛がある。
お人よしなほど心根がやさしい。
黒田如水が無名で小寺孝高と名乗っていた頃、彼に対して「其の方の儀は我ら弟の小一郎
め同然に心安く存じ候間」
、おまえのことは弟の小一郎と同様に思っているといって、
孝高を感奮興起させていた。
kuroda_josui.jpg
後に、秀吉の名参謀になったことは周知である。
秀吉は、和議の使者として、大将自ら家臣も引き連れずに敵陣に乗り込み、敵将の度肝を
抜いただけでなく、その心意気にたちまちファンになってしまった例は、いくつもある。
「戦に太刀は入らない」と豪語するだけあって、秀吉の打算の社交術ともとれる。
しかし、血しぶきが飛ぶ戦ばかりをしてきた海千山千の武将が多かった戦国乱世で、
ごますり的なことでまかり通るわけがない。
人々の猜疑心が強かった戦国の世だからこそ、秀吉のような純真な真心が、人々の心を
強くひきつけ、その信頼感が、大きな絆となったのではないだろうか。
このように、秀吉は自分に人を引き付ける類い稀なる才能を持っていた。
私は、このような史実を読むにつれ、秀吉自身が現代版、ニュースレターであったと思う。
ategami.jpg
しかし、誰もが秀吉のようになれるわけはないが、秀吉のように人たらしになる
努力はしなければいけないう。かといって、秀吉のような行動をとれるわけではない。
相手を虜にさせるには、自分が胸襟を開いて自己開示することが先決です。
そのツールがニュースレターである。
商品を売り込む前に、自分を知ってもらいお客様から信頼されるようになれば、
あなたが勧める商品なら、「これ大丈夫かな?」というような疑いを持たずに
買ってくれるようになる。

「ニュースレター」を分かりやすく解説したガイドブック

新規客ばかりを追いかけて売上に困っておられませんでしょうか?

このガイドブックは、リピート客を増やして売上をアップさせる 「ニュースレター」を分かりやすく解説しています。