社内コミュニケーションの取り組み事例を教えてください

社内コミュニケーションツール

社内コミュニケーションに取り組みは、一人一人がどんな仕事をしているかを理解することです。その上で、研修や社内対話、共同の取り組み、共通目標の浸透などの実務に落とし込むことが大切です。

   

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ちょっと手伝ってくれない?

一人一人の仕事内容を教える

一人一人が何をしているのか、各人が理解していれば迷いなく手を差し伸べることができます。しかし、何をしているのかが解らないので、コミュニケーションが円滑にいかないのです。

   

大企業ならともかく、中小企業であれば社長が社員一人一人の仕事を知っておくべきです。「あの部署にいるから、○○をしているはずだ。」というレベルではなく、「A君は、□□の仕事に取り組んでいる。」というレベルです。そうすれば、社長が社員にかける声の内容まで変わってきます。これが社内コミュニケーションの第一歩です。

   

では、社員一人一人が何に取り組んでいるのかを知るためにはどうしたらいいのか?毎日、一人一人面接をしていると仕事にはなりません。また、わざわざ呼び出すのも不自然です。

   

ある会社では、社長が週に1回、5~6人の社員を飲みに誘うことになっています。もちろん、社内コミュニケーションを図るためですから、特定の社員を連れて行くわけではありません。ちゃんと順番が決まっています。

   

飲み会は、夜中の2時、3時になるのは当たりまえで、社員の間では「社長との飲み会の次の日は、休みの届を出すように」というのが、合言葉化されています。

   

飲み会では、社長は社員と向き合って、仕事で改善したいこと、人間関係、社員教育など、いろんな話をするとのことです。

   

このような取り組みがあってのことと思いますが、この会社は社員みんなが家族のようで、お互いを理解し助け合う風土ができています。もちろん業績は、右肩上がりです。

   

このような取り組みは、良いことは解っていますが、簡単にできるわけではありません。

   

そこで、お勧めはツールを使うことです。それは、ニュースレターや社内報です。この様なツールには、必ずと言っていいほど社員の紹介コーナーがあります。このコーナーに掲載する社員に社長が「今月はどんなことを書こうと思っている?」と話しかけると、スムーズに会話になります。その時に、今の取り組みや悩みはあるかどうかを聞けばいいのです。

   

もちろん、書いた内容は掲載されますので、お客様に配るだけではなく、社内でも回覧し、掲載した社員のことを、みんなが知るようにするだけでも、社内コミュニケーションは上手くいくようになります。

   

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わが社の目指しているところはね…。

社長はビジョンを語る

社内コミュニケーションを図る上で大切なのが「ビジョン」です。

○○社という船は、大海原の中にあってどこを目指しているのか、社会にどのように貢献していくのかを明確にしておかなければ、社員はどこを向いて進めばいいのかがわかりません。

A君は北へ、B君は東へ、C君は南へと各々が勝手な方向に進んでいるようでは、社内コミュニケーションを取ることはできません。

そこで、必要なのが、社長が社員に向かって、何度も何度も、自社の進むべき方向を話すことです。それにより、進むべき方向が定まり、社員全員がそこへ向かうために動き出します。そうなると、社員間に共通の目的意識が生まれるので、社内コミュニケーションも円滑に取れるようになるのです。

ビジョンを社員に伝えるときでも、有効なツールはニュースレターや社内報です。話の内容を変えながら、自社の進むべき道を説くことを毎号、行っていれば、聞くだけではなく、活字に落ちているので理解度が進みます。

社内報を発行しているある会社では、社長が紙面1ページを割いて、なぜ、今の仕事をしているのか、どのように社会に役立っているのか、今後どのように発展していくのかを、熱く語っておられます。

この会社の社員さんに、なぜ、今の仕事をしているのかと聞けば、社長が言っておられることと同じことを話してくれます。社長が、会社の存在意義やビジョンを社員に浸透させていることがよく解ります。
この会社も業績は右肩上がりです。

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よくやった、ご褒美だよ!

グループ単位で共同作業をする

グループとは、一つの部署と考えてもいいかと思います。
このグールプでの共同作業とは、当然、仕事のことなのですが、単に仕事をこなすだけではなく、数字的な目標を掲げて、全員が同じ意識を持って仕事をするということです。

例えば、ネジを生産しているとして、今月の目標を掲げるのです。

  • ・○個生産する
  • ・ロスを○個減らす
  • ・納期の2日前には納品する
  • ・原価率を○%下げる

というような生産にかかわる目標を掲げると、みんなに共通の目的が生まれるので、それを達成するためにどうしたらいいのか、について対話がされるようになります。社内コミュニケーションが取れていなければできることではありませんが、対話が進むと社内コミュニケーションが取れて活性化します

まとめ

社内コミュニケーションに取り組み業績を上げている会社はたくさんあります。コミュニケーションが取れると、業績が上がる理由は、経費を下げようとするのも人、売上を上げようとするのも人、生産性を向上させようとするのも人、すべては人にかかわってくるからです。

ですから、社内コミュニケーションの取り組みが大切なのです。そのために役に立つツールがニュースレターや社内報です。


椋本 庄治

社員がまとまる会社は強い

社員をまとめるには、事業の目的・意義を明確にし、具体的な目標を立てることです。そうすれば、進むべき方向が見えるので社員のベクトルを合わすことができます。経営者は、このことに取り組まなければいけないのですが、それだけではいけません。社員に対して思いやりの心を持って誠実に向かい合わなければいけません。そうでないと社員の心を惹きつけることはできません。そういう意味で経営者はカリスマ性が必要なのです。

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