ポスティングされるものはたくさんありますね。
売り込みのためのチラシ、イベント案内のチラシ、水漏れ修理業者のシール、地域情報誌など様々なものがポスティングされています。売込みばかりでうんざりします。
このようなものばかりの中、ニュースレターをポスティングするとどうでしょうか?
ニュースレターには、売り込みの内容がまったくありません。ためになる情報や発行元のスタッフの紹介などが主な情報です。
読んでいただけたなら、交換を持っていただくことができます。しかし、売り込みのない情報を提供してもムダだと考える経営者もたくさんおられます。
来店して欲しいと思うならば、急がばば回れでニュースレターのポスティングは顧客獲得に面白い方法かもしれません。
なぜ、ポスティングなのか?
多くの企業様がポスティングをするのはなぜだと思いますか?
ポスティングは、折込チラシと比べても2~3倍の費用がかかります。費用を考えれば、折込チラシの方が、断然、安上がりです。でも、ポスティングをする…。
その理由は、新聞購読率が落ちているからです。
60歳代で50%後半、50歳代で50%前半、40歳代で30%中盤、30歳代で20%中盤と、全体でみると約40%になります。10件で4件、100件で40件しか新聞を取っていないのです。
これでは、発信した情報に触れる人の数が少なすぎて新聞折込よりも、ポスティングを選択する企業が増えているのです。
しかも、ポスティングの場合絞り込むことも可能になります。
例えば、まだ持ち家がない、小さい子供がいるとなれば、住宅メーカーや小児歯科、おもちゃ屋、子供服、小児針、写真館、宅配業などは賃貸住宅に絞ってポスティングすれば、顧客層と一致するので効果は大きくなります。
逆に、サプリメント、リフォーム、マッサージ、宅配業者、出張〇〇など高齢者をターゲットにする業種であれば、築年数の経った戸建住宅に絞れば、効果は変化します。
このように新聞折り込みチラシの配布先の減少と、ターゲットを絞れる優位性があるので、少し割高でもポスティングを選択する企業は増えてきているのです。
ポスティングするときの工夫
ポスティングする時には、ひと手間加える方が反応はよくなります。その手間とは、透明の封筒に入れることです。
集合ポストの付近には、ゴミ箱が設置してあるのが普通です。ですから、紙がむき出しのままでは、そのままゴミ箱に捨てられてしまいます。
しかし、透明の封筒に入っていれば、そのままゴミ箱に捨てることができず、家の中まで入りこむことができます。
そうなれば、捨てる前に読んでくれる可能性が高まります。
新築のマンション販売の会社で、チラシをクリアファイルに入れてポスティングしたところ、通常に比べて来場数が増えたという報告がありました。
でも、チラシを一枚一枚クリアファイルに入れるのは手間で、時間を区切って社員総勢で入れていたそうです。
それでも、来店確率が上がるのであれば、ひと手間をかける価値はあるというものです。
よっしゃ!
ポスティングをする前の調査
ポスティングをする前に事前調査を行ったことがありますか?
それは、エリアとする地域の人口分布や家族構成を調べることです。役所で調べれば、地域の人口構成を簡単に調べることができます。
これをもとに地図を作成することをお勧めします。
各町名ごとに、自社がターゲットとする人数を書き込んだ地図を作成します。
次に、どの地域からポスティングしていけばいいのか、優先順位を付けます。分割した町が、50あるとすれば、何分割かに分けます。分ける目安は、一人が2時間くらい1週間配布してポスティングできる数は約1000を目安に分割を考えてください。
10町を一単位として5ブロックできたとすれば、1-5を順番にポスティングするのではなく、1ブロックずつ集中的にポスティングします。
出来れば、3種類程度のチラシを作成して、毎週ポスティングする。そして、次のブロックに移るというようにして行けば、認知度は必ず上がります。
5ブロックまで終われば、また、最初に戻るという具合にローテンションを組んでいきます。
この場合ですと、全部の地域のポスティングが終了するのは15週後、約4ヶ月です。
しかし、一周した時点で、どの地域からの来店が多いのかを分析することです。2週目の時は、来店数が一番多い地域から始めていきます。
ポスティングの効果と費用
ポスティングやり方は3種類です。
- 業者に頼む
- パートを雇って配布する
- 自分たちで配布する
それぞれの特長についてお話します。
業者に頼む
業者に頼んだ場合、任せれば指定した地域に短期間にポスティングしてくれます。しかも、社員の手間はほとんどかかりません。
ディメリットは、費用が高いことです。ただ@5円くらいでポスティングしてくれるところもありますが、信用できない面もあります。
適正価格の業者を使うのがいいでしょう。
仮に、1枚5円で1000件をポスティングするのに5時間かかったとすれば、一人あたりの時給は1000円です。
企業として、採算が取れるかどうかといった視点で業者選びをすることをお勧めします。
パートを雇って配布する
自社でパートを雇って配布するのも良い方法です。何人雇おうが配布枚数が費用になるので人数は関係ありません。
しかし、配布するだけが仕事となればやる気が出てきません。そこでお勧めなのが報奨金です。
配布したエリアから何人が来ていくらの売上が上がったから、その内の〇%を報奨金として還元してあげれば、増々、やる気が出てきます。
ポスティングだけではなく、声掛けまでしてくれるようになればいうことはありません。
このような報奨金制度を設けない場合は、見回り点検が必要です。
これもクライアント先であった話なのですが、ある時、営業マンが通った道の目立たないところに、自社のチラシが捨てられていました。そのエリアのパートを問いただすと過去にも、数回、同じようなことをしていました。
それからは、定期的に見まわるようになったとのことです。
それよりも、やる気を出してもらえる方が、会社にとっては何倍もの利益になるのではないでしょうか?
自分たちで配布する
一番確実な方法は自分たちでポスティングすることです。支払う費用はなくなるし、どこかにチラシを捨てられることもなくなります。
ただし、労力はかかります。たいていは、仕事が終わってから、帰りがけに200~300枚を持ってポスティングに行きます。
これが、ほぼ毎日となると業務にも差支えが出ててもおかしくありません。短期で期限を切って行うのであれば、やる気を損なうこともありませんが、長期間になると問題も出てきます。
そのようなことを加味して、社内でポスティングするかどうかを決めることが必要です。
よく考えないとな!
ニュースレターをポスティングする理由
ニュースレターをポスティングする理由は一つです。先にも言いましたが、ポスティングされているものは、ほとんどが売り込みの案内です。受け取る側もうんざりとしています。
だから、ポストの中のチラシを見るとゴミ箱に捨ててしまうのです。その証拠に、チラシがポスティングされた日のゴミ箱はチラシでいっぱいになります。
ニュースレターもポスティングすれば、チラシと同じ運命を辿るかもしれません。ただ、手に取ってくれさえすればチラシとの違いに気づいてもらえます。
そのためにもひと手間かけて、透明封筒に入れて家の中まで持っていてもらうことが大切です。
読んでくれると、「有意義な情報をありがとう」と思ってくれる人が増え、その人たちがいずれの機会に来店してくれるようになります。
要は、見込み客を集めることができるようになります。
家まで入れば…
ニュースレターポスティングの実例
ニュースレターをポスティングして、上手くお客様を獲得できた事例はいくつもありますが、美容室の例を一つ紹介します。
この美容室は、新規客獲得のために近隣に500部を毎月、ポスティングしていました。その地域からのお客様が来店してきて、お店で一番高いメニューを依頼してくれました。店主は、不思議に思い「初めてなのに、一番高いメニューを注文してくれたのはなぜですか?」と尋ねたところ、「毎月のレターを読んでいると、信用できると思ったからよ」という返事が返ってきました。
店主は「ポスティングしていてよかった」と思ったそうです。
まとめ
ニュースレターをポスティングすると、チラシなどの売込みとは違い、有意義な情報を提供しながら、店主の考えやスタッフを紹介することができるので、必ず共感者が現れます。
そして、利用する時が来たら足を運んでくださいます。
売込みばかりが横行する時代、情報を提供してくれると消費者も安心するものです。既存客だけにニュースレターを配布するのではなく、商圏にニュースレターを配布するのも見込み客を作る上での一つの方法です。
物は試しといいます。ぜひ、取り組んでみてください。