ニュースレターとメール。集客にはどちらも必要なのですが、顧客アプローチのツールとしてどちらか一方という使い方が多いようです。
ニュースレターとメール(メルマガ)は、送る顧客層も違いますし、送る内容も異なります。
今回は、ニュースレターとメールをどのように使い分ければいいのかについて紹介します。
ニュースレターとメールの違い
ニュースレターは、顧客とのコミュニケーションを取るためのツールです。送る側のスタッフの自己開示があったり、商品やサービスのことを知ってもらうための豆知識があったりと、顧客を教育しながらファンになってもらうためのツールです。
一方、メールは、メールマガジンやLINE@のように情報を配信するツールとして使われます。ニュースレターのように顧客とコミュニケーションを取るためのものではありません。
しかし、htmlメールを使えば、ニュースレターと同じように内容を作成することはできますが、郵送ではないので開封率は下がりますが、その分、費用がかからないので送付数を増やすことができます。
htmlメールとは、画像や動画を入れることもできるし、文字も色を付けたり、大きさを変えたりすることができます。要するに、メールとはいえ、文字だけの情報ではなく、パンフレットやチラシ、ニュースレターのように、具体的なイメージを伝えることができるメールです。
ニュースレターの送り先
ニュースレターの送り先は、基本的には、自社と何らかの取引があった既存客(OB客)です。
既存客に送ることで、商品の購入を促したり、来店を促したりすることが目的です。
何回も送っているうちに、自社のスタッフと会ったような錯覚になり、親近感を抱くようになります。そうなれば、あなたが勧める商品やサービスを購入してくれるようになります。
但し、原則として20:80の法則(パレートの法則)が示す通り、上位2割のお客様に送るようにしてください。
売上の8割を支えてくれているお客様ですから、購入してくれる確率はかなり高いと言えます。
全てのお客様に送っても、あなたのお店や会社に対しての関心度は低いので、費用に見合う効果を得られない可能性が高くなります。
既存客全体で考えても芳しい結果を得られないことが多いのですから、見込み客に送ってもほとんど効果はありません。よくあっても、「ああ、あそこのお店ね」程度になってしまいます。
とはいえ、予算がふんだんにあるのなら、すべてのお客様に送るべきです。上位2割のお客様より反応は落ちるのは仕方ないにしても、何かの時に思い出して、来店してくれたり、商品を買ってくれることもあります。
お店によっては、新規客獲得のためにポスティングすることもあります。ただし、チラシのように一発ではなく、継続的に配布することが条件になります。
詳細は、「ニュースレターをポスティングする効果は?」で紹介しています。
DMとは違うけど…
メールの送り先
メール送る場合は、メルマガかイベント案内、キャンペーン案内を送るのが大半です。
人間関係をつくるために発信している情報ではありません。どちらかといえば、商品の購入や来店を促す内容になっています。
メールの場合は、送るのに費用がかかりませんので、できるだけ多くのお客様(既存客・見込み客)に送るようにしましょう。
「お!得じゃない!」と思って、商品を購入してくれたり、来店してくれればラッキーというくらいの感覚で送る方がよいでしょう。
しかし、本気で反響を上げるなら生年月日集めることです。
生年月日からタイプ別の消費行動分析が解るからです。
これが解ると、タイプ別にメールの内容を変えれば反響が上がります。
ちなみに、某通販大手会社で1年間アクションがなかった休眠客100万件にタイプ別分類を行い、メールで商品購入を勧めたところ、配信一人あたりの収益が128%アップしました。
食品通販会社でも、同様にタイプ別に分類してメール配信したころ、購入率が約3倍になりました。
この手法を使えば、メールを使って売上を伸ばすことができます。
タイプ別にアプローチすれば反響が上がる!
ニュースレターには、写真やイラストで親近感
ニュースレターは、お客様との信頼関係を築くツールです。
社長やスタッフの自己開示が必要
そのためには、まず、社長やスタッフの自己開示が必要です。
なぜ、必要なのか?
子供のころ友達ができたときを思い出してください。
お互いが、自分のことを話しませんでしたか?
・犬を飼っている
・兄弟がいる
・おじいちゃんと住んでいる
など、自分の身の回りの情報を共有したと思います。そして、事情を知ると距離が縮まり、友達になっていったと思います。
ニュースレターで自己開示することによって、お客様は、上記のような感覚になり、あなたのことを知人のように思うようになっていくのです。
私もかつて、資料請求があったお客様に6週続けて資料を送っていました。資料の中には必ず顔写真を載せていました。
そうすると、電話がかかってきてお客様に会いに行くと、顔を見るなり「待ってたよ!こっちに来て」と、応接室か社長室に通されました。
私は、一面識もありませんが、お客様は私に会ったことがあるような感覚だったのでしょう。
私は集客のコンサルタントですから、お会いして開口一番「どうされましたか?」と質問すれば、現状の問題点を全て話してくれました。これは、送った資料がすべて、集客や売上アップに繋がることばかりだからです。
だから、相手は私をプロと認めてくれて全容を話されるのです。
商品のことを教える
私の場合は、集客の改善方法や売上を上げる方法について書いた資料を送っていました。
ニュースレターも同様に、商品の知識をお客様に教えていく必要があります。
その理由は2つです。
・その道のプロと認識してもらう
・人は知識のないことを考えることはできない
その道のプロと認識してもらう
商品の知識を少しずつ提供していくと「この人、良く知っているな!何を聞いても答えてくれるんだろうな!」という認識をしてくれます。
但し、一度に多くの情報を発信してはいけません。多すぎると、お客様は理解できないからです。ですから、理解できるように少しずつ情報を提供します。
少しずつ理解が深まると、先に述べたように「よく知っているな!」につながるのです。
そうすれば、真剣に考えだした時に「相談してみよう!」につながるのです。
人は知識のないことを考えることができない
自分に置き換えて考えてください。まったく知らないことを考えることができますか?
例えば、家を建てようと考えたときに知識がなければどのように考えますか?
多くの方は、「住宅会社に話を聞きに行こう」となるはずです。
なぜなら、知識がないのでどのように考えればいいのかわからないからです。
しかし、知識が少しずつ付いてくると考えることができます。
A社は、在来工法で、B社はツーバイフォー工法。
A社の断熱はグラスールで、B社は吹付断熱
というように違いがわかってきます。
さらに知識を身に付けると、工法の違いや断熱材の違いまで分かってくるようになります。
そして、どのような家を建てれば快適に過ごせるのかを認識していきます。
また、知識が身についてくると、まだ先の購入と思っていたのが、「早く欲しいな!」に変化していきます。
購入期間を短縮する上でも、商品の情報を提供していくことは必要なのです。
知識が身につくと解ってくる!
メールは、情報提供か売込み
メールを送るのはどんな時ですか?
メルマガを発行している場合は、定期的に送りますよね。内容は、役に立つ情報です。
例えば、私の場合なら
・ホームページで上位に表示する方法
・効果のあるオファーはどのようなものか?
・チラシ集客の効果的な方法
のように、お客様が読んでためになる情報を発信します。
しかし、LINE@の場合は、売り込みの案内です。
・本日、来店いただくと〇〇が20%引き
・本日、4人で来店いただくとお一人様分無
・〇日までにご購入いただくともれなく□□をプレゼント
というように、売込みが主体です。
では、ニュースレターとの違いは何でしょうか?
それは、ニュースレターは自己開示でも写真があります。商品紹介でも写真があります。
それと、読んで面白い雑学があります。
メールの場合は、写真がありません。文字だけで伝えなければいけないという難しさがあります。
それともう一つの違いは、ニュースレターは郵送で送るので、見てもらえる確率が上がります。しかし、メールの場合は、開封してくれずにゴミ箱に捨てられる確率が高いことです。
ですから、メールを使う場合は「数」を多く配信する方がよいのです。
まとめ
ニュースレターとメールの違いは、ご理解していただけたでしょうか?信頼関係を築くにはニュースレターを、売り込みを考えるならメールを使うことです。
もちろん、20:80の法則でもわかるように、ニュースレターは上位2割のお客様に送るのですから、売り込みの案内を入れれば、購入率は高くなります。
いずれにしろ、どちらか一方というのではなく、ニュースレターとメールの2つを使ってお客様にアプローチしていくことをお勧めします。