「仕事を生活するためにだけにやっている人と、天職と心得て打ち込んでいる人の違いは5年後10年後に人生の充実度として大きな差となって表れてくる。ならば、繰り返し休まずに続けていくべきなのだ。」という意味です。
森信三氏は以下の文章を精力的に広めることを奨励しており、上記の名言の基礎となるものなのでご紹介します。
【人間の一生(読み人知らず)】
職業に上下もなければ汽船もない。世のため人のためにやくだつことなら、なにをしようと自由である。
しかし、どうせやるなら覚悟を決めて10年やる。すると20~30までには一仕事できるものである。それから10年本気でやる。
すると40までに頭をあげるものだが、それでいい気にならず、また10年頑張る。
すると50までには群を抜く。しかし、50の声を聞いた時には、大抵のものが息を抜くが、それがいけない。「これからが仕上げだ」と新しい気持ちで、また10年頑張る。
すると60ともなれば、もうそうとうに実を結ぶだろう。月並みの人間は、この辺で楽隠居したがるが、それから10年頑張る。
すると70の祝いは盛んにやってもらえるだろう。しかし、それからまた10年頑張る。
するとこのコースが一生で一番面白い。
森信三氏は、さらに職業をいうものを宇宙の哲理と人間の生き方を探求する学問としてとらえています。
やったりやらなかったりするのはよくありません。天地が悠久の昔から同じことを繰り返して、地球を生み、その地球に単細胞生物を生み、人間を生んだ。この事実が物語るように、1つのことを黙々と繰り返していくと、そこに大変な徳力が生まれてくるのです。一道に一生をかけた人だけが味わえる世界なのでしょう。