ニュースレターを始めようと思っても、疑問が解決できないと始められないという方も沢山おられます。
「毎月の発行にかかる費用は?」「制作時間はどれくらい?」「誰に出せばいいのか?」「発行する間隔は?」「効果はあるのか」といったところが主な疑問ではないでしょうか?
特に、「効果はあるのか」「毎月の発行にかかる費用は?」の2点は関心が高いようです。
この2点に疑問を感じるので踏み出せない人が多いのです。 もしかしたら、あなたもいろんな資料を読んでみても「上手くいくのかどうかわからない」。 だから、どうしようかと、ためらっているということはないでしょうか。
ニュースレターで効果は出るのか
はっきりいってニュースレターだけを出していても、そんなに効果は出ません。
「え!」と思われませんでしたか?
ニュースレター制作会社は「ニュースレターさえ出していれば、売上は上がる」としか言わないので、効果があるものと思っていませんでしたか?
実は、ニュースレターを発行し続けていれば、お客様とのコミュニケーションは取れるようになり、あなたのことも気にしてくれるようにはなります。
しかし、して欲しいことをハッキリと伝えないと、お客様は「応援したげなきゃ」と思っているものの、どうしていいかわりません。
だから、効果を上げようと思えば、ニュースレターと「売り込みの案内」を同封してお客様に送る必要があります。
「売り込み案内」といっていますが、お客様に何をして欲しいのかを伝えるための案内です。
買って欲しい商品があるなら、その商品をきちんと紹介して「買ってください」とはっきり伝える。イベントを開催するのであれば、その内容と「来てください」ということを伝える。
そうすれば、お客様も理解ができて行動に移してくださいます。
これは、某クリーニング店が、ニュースレターに同封している売込みの案内です。
このような案内を出すことで、売上は上がり、ニュースレターの費用は もちろんのこと、利益まで生み出しています。
よく、ニュースレターを出すことが目的になっている人がいます。これでは、売上は上がりません。ニュースレターは売り込みをするための媒介にしか過ぎません。だから、あなたは、毎月、売り込みの案内について真剣に考えなければ売上は上がりません。
それならば、毎月、売り込みの案内だけを送ればいいじゃないかと 思われるでしょう。
しかし、売り込みの案内ではお客さんと親しい関係を 作ることはできません。しかも、毎月、売り込みの案内だけを送っていると お客様からクレームが来るか、黙ってあなたから離れて行ってしまいます。
だから、ニュースレターが必要になるのです。 ニュースレターは、売り込みの案内とは違い、お客様と仲良くなるツールです。売り込みの案内を見てもらう前に、ちょっとした話題やニュースで心を 開いてもらう、お客様の道先案内人なのです。 つまり、毎月売り込みができる究極のツールなのです。
なるほど
ニュースレターの制作時間は?
ニュースレターは、オリジナルとして自社で、企画・ライティング・デザインまでする場合と、弊社のようなニュースレター制作業者が発行しているテンプレートを利用するのかでは、制作時間はお幅に変わります。
オリジナルの場合
自社で全てを賄って制作する場合は、企画に2時間、取材も含めたライティングに10時間、
雑学ネタを探してまとめるのに10時間、デザインに20時間ほどかかるのが一般的です。
なぜなら、従業員はニュースレター制作のプロではありません。日々に業務の傍ら、ニュースレターを制作することになるのですから40~50時間はかかって当たりまえです。
制作することが好きな従業員がいればよいのですが、そうでない場合は従業員の負担が増え不満になってしまいます。
テンプレート
テンプレートを使用するということは、空白部分を埋めるだけで発行できます。「社長のコメント」「スタッフのコメント」「商品の豆知識」を入れれば完成します。
よくかかって3時間。慣れてくれば1時間ほどで完成させることができます。制作時間が短いので、従業員の不満もほとんどありません。
時間かかるよな!
お客様全員にニュースレターを発行するのか?
ニュースレターを発行する前に考えて欲しいのが、どんなお客様に出せばよいかということです。
基本的には、売上上位2-3割のお客様に出します。
パレートの法則(20対80の法則)というのを聞いたことがあるでしょうか?
お店の売上の8割を上位2割の客様で占め、残りの2割の売上を8割のお客様が占めるというものです。
会社でいえば、8割の売上を2割の営業マンが上げ、残り2割の売る上げを8割の営業マンが上げているということになります。
この法則から導き出した答えが、売上上位2-3割のお客様に出すということです。
お客様が1000人いれば上位2割、つまり200人に出すということです。
ニュースレターを発行する間隔は?
原則は毎月です。
エビングハウスの忘却曲線をご存じでしょうか?
20分後には、記憶率が58%であった。
1時間後には、記憶率が44%であった。
約9時間後には、記憶率は35%であった。
1日後には、記憶率が34%であった。
2日後には、記憶率が27%であった。
6日後には、記憶率が25%であった。
1ヶ月後には、記憶率が21%であった。
これからも解るように、1ケ月経てば、あなたのお店を覚えてくれているのは、わずかに21%しかいないということです。2ヶ月も経つと5%もいなくなることは容易に解ります。
1ケ月に1回のペースで発行していれば、「忘れたころにやってくる」ということになります。
学習と同じで、何度も何度も繰り返し覚えたことは忘れなくなります。これと同じです。「忘れたころにやってくる」を繰り返しているうちに、お客様は、あなたのお店のことを忘れなくなります。
これが、ふっとした時に、あなたのお店にやってくることにつながるのです。
2ヶ月に1回の発行では、完全に忘れてしまったときに、ニュースレターが届くことになります。簡単にいうと、「完全に忘れた→思い出した→完全に忘れた→思い出した」ということになり、いつまでたっても、お客様の記憶に定着しません。
3ヶ月や4ヶ月に1回の発行となると論外です。
忘れてからでは遅い!
ニュースレターの発行にかかる費用は?
ニュースレターを発行するのにどれくらいの費用が掛かると思いますか。
300通を発行するとして、テンプレートを使えば、印刷・封筒・郵送費を含めて 白黒なら37,500円、カラーだと49,200円になります。 この費用だけをみると、「高い」と感じる人もいます。しかし、何を持って高いか安いかを判断しているのでしょうか。
新車プリウスが50万円なら、誰もが安いと感じます。これは、車の使用価値を知っているからです。
B4で10万枚のチラシが20万円。一切反応がなくても安いと感じます。相場観があるからです。
ところが、ニュースレターには使用感も相場観もありません。だから、金額の感覚だけで判断しています。
先ほど紹介したクリーニグ店は、毎月ニュースレターに13万円の費用を かけておられます。しかし、それ以上の利益を得ています。この13万円は高いでしょうか。
こんなデータがあります。
ある居酒屋での1年間での失客率、つまり、一度来ただけで2度目の来店がないお客様は40%なのに、毎年、同じくらいの集客ができているのだそうです。
つまり、このお店は驚異的に新規客を獲得しています。それならば、失脚率を 抑えることができれば、もっと簡単に売上は伸びるはずです。
具体的には、年間10000人の集客がある店で、1年目に40%の失客があったとすれば、4000人のお客様が離れて行ったことになります。
この店が、失客を食い止めるためにニュースレターを発行しました。その成果が現れて、失客を30%にすることができました。
つまり、ニュースレターを発行することによって1000人のお客様を引き 留めることができたのです。客単価が3000円ならば、1000人で300万円の売上を確保できたことになります。
こうなると、毎年、1000人ずつお客様が増えていくことになり、経営は安定していきます。このような結果であれば、ニュースレターの費用は高いと言えるでしょうか。
価値の捉え方だね!
ニュースレターを使った事例
ニュースレターを使って売上が上がった事例を2つ紹介します。
一つ目は車買取店の話です。このお店は、買取だけではなく、販売・整備・レスキュー・保険と車のことは、ほとんど行っています。
しかし、お客さんは買取りしかしていないと思っている人が ほとんどです。だから、サービス内容を知らせる目的でニュースレターを始めました。
発行してから4回目までは売り込みの案内を入れずに、このような情報が 届くのだなという認識を持ってもらうことを主眼にしました。
何の売り込みも入れていないのに、始めてすぐに紹介客が増えたことに驚きました。
これは、ニュースレターの中に、「今月の買取車」のコーナーがあって、いくらで 買い取りましたという事例があり、これを見た人は、「そんなに高く買ってくれるなら」と買取を頼みに来ました。また、お客様が友達を紹介してくれたことも、増えた要因です。
こんなこともありました。 この店は、夏用と冬用のタイヤを履き替えなければいけない地域にあります。そこで、交換したタイヤを預かれればと思い、敷地内に100セットを収納できる タイヤハウスを建てました。
その費用は、130万円です。
建てたものの、告知はどうしたものかと考えました。チラシを打とうか、 地域の情報誌に載せようかと思案しましたが、まずはニュースレターで 告知してみることにしました。
ニュースレターに案内のチラシを同封するにあたり、店主は、「店長コーナー」に 自分の経験を載せました。
タイヤ交換をしてもらうときに、倉庫からタイヤを 出してきて、服を汚しながらタイヤを積んで持っていき、帰りはまた、汚れた タイヤを積んで、帰宅してから倉庫に直す手間のことを書きました。
この話は、誰しもが経験していることです。共感者はたくさんいたと思います。
ニュースレターに同封する肝心のチラシの内容ですが、タイヤ交換の費用とワンシーズンのタイヤの預かり 費用を告知しました。タイヤの大小を平均して着脱代金は、1本2500円 預かり料金は、シーズンで3000円です。
ということは、車1台につき2500*4+3000=13000円 1年では、倍の26000円になります。ニュースレターの配布数は、1600枚です。その結果は、なんと1回の告知で100セットが埋まりました。ということは、260万円が確定したということです。
タイヤハウスを建てる費用が、130万円ですから、1年目から130万円の利益が 出たということです。2年目以降は、260万円の利益を生み続けることになるのです。
ちなみにこのお店はオリジナルのニュースレターを使っています。2ヶ月に一度の発行ですが、1回にかかる費用は、制作・印刷・郵送を含めて25万円ほどです。年間に150万円です。それでも、ニュースレターを出し続けています。 理由はわかりますよね。
次の事例を紹介しましょう。
次は、仕出し料理屋さんのお話です。
仕出し料理を頼む機会はそうそうないものです。法事法要の時くらいしか頼まないのではないでしょうか。
ということは、リピート客にしても次の注文は数年先ということになります。これでは、売上はそうそう伸びません。現に、3年ほど赤字が続いていました。
味に自信はあったものの、どうも地域の人からは受け入れられていない。食材は海の幸、山の幸とも県産のものしか使っていません。どうにか、業績を回復できないかといろいろ悩んだ末に、ニュースレターを出すことにしました。
チラシを打つ費用を考えると安かったのも理由の一つです。 せめて既存客に買っていただく機会を増やそうと思い、毎月のお弁当のメニューを考案しました。
1月はおせち、2月は節分弁当、3月はひな祭り弁当、四月は花見弁当、5月は母の日弁当といった具合に、毎月のお弁当をニュースレターと同封し、手作りの案内を送ったのです。案内には、お弁当を食べるシーンも入れていました。
例えば、母の日弁当には、「お母さんいつも家族のためにありがとう。たまには、家事も忘れれて美味しいお弁当をいかがですか。 今日は、大切な母の日ですから」というような文面と家族だんらんの写真で 温かみのあるデザインにしました。
これが功をそうしたのでしょうか。 注文は毎月入り、売上も次第に伸びていきました。もちろん、背景には、この店の料理がおいしいことはいうまでもありません。
圧巻は、お節料理でした。
最近は、おせちを家で作る家庭が減少し、おせちは買うものとなっています。おせちの予約を取るために、10月のニュースレターか送付時から予約の受付を始めました。12月の予約はピークを迎え、最終の予約数は200を超えました。おせちの平均単価は2万円です。なんとおせちだけで、400万円の売上になったのです。
このお店では、テンプレートのニュースレターを使い、500件に送っているので 毎月のニュースレターにかかる費用は55000円です。年間にすると66万円です。それでも、費用対効果を考えると安いものなのです。
あなたも、ニュースレターを始めるのなら、出すことを目的にせず、売上を 上げることを目的にしてください。 ただし、成功するかしないかは、毎月のセールスの案内次第です。
私は、集客コンサルタントでもありますので、売り込みの案内をどうしたらいいのかの相談にも応じています。紹介した2件も、私のアドバイスを受け入れてくれた結果なのです。ニュースレターでお客様との距離を縮めたあとは、売り込みの案内がキーになります。 そして、これが上手くいくと、売上は飛躍的に伸びるのです。
まとめ
ニュースレターを始めようと思っても、疑問はあるものです。聞いているだけでやってみないとわからないこともたくさんあります。
ニュースレターは、チラシのような飛び道具ではないので効果がすぐには解りません。しかし、じっくりと工夫しながら取り組んでいくと必ず効果は現れます。
本気になって取り組むのであれば、弊社はいくらでもサポートさせていただきます。