ニュースレターは、顧客の流出を防ぐためのツールです。
集客の依頼を受けたとき、開口一番にクライアントが言うのは「新規客が来ないんだ、何とかしてほしい」です。
集客とは、新規客を集めることだけではありません。リピート客の集客がきちんとできてから新規客の集客に取り組むのが、繁盛の定石です。
そのために必要なのがニュースレターです。
オリジナルで作るのもいいですが、いかんせん時間がかかる。ここでは、テンプレートを如何に上手く活用するかを紐解いていきます。
顧客のリピートね!
オリジナルとテンプレートの違い
オリジナルとテンプレートは何が違うのでしょうか?
オリジナルニュースレター
オリジナルですから掲載内容もデザインも自由に作成することができます。
・今回は、社員旅行に行ったから紙面を大きく扱おう
・お客様との嬉しい出来事があったので、この記事を大きく扱おう
・面白い雑学があったので、これを大きくしよう
・お客様に興味を持ってもらうために、クイズを出してプレゼントしよう
・社長の考えをしっかりと伝えたいからスペースを取ろう
など、自由に使うことができます。
しかし、毎回、紙面づくりを考えていると制作する担当者はたいへんです。しなければいけない仕事の上に、ニュースレター制作をプラスすることになるので時間が制約されてしまいます。
これが、毎月となるとなおさらです。
時間がかかり過ぎる!!
完成までにかかる時間
ニュースレターを作成するのに、一番時間がかかるのがネタ集めです。
掲載する社内ネタを集めるのは大変なことです。机上でしている仕事ではなく情報集めですから、傍から見れば仕事をしているようには見えません。「彼は、何をしているんだ」と評価が下がるかもしれません。
次に雑学ネタを集める時間です。
情報雑誌やネタ本から取れる情報なら良いのですが、近隣の情報を載せるとなると取材に行かなければいけません。本からとる情報でも、一種類の本からではなく、複数の本に書かれている内容をまとめなければ「これ、あの雑誌で読んだ」となってしまいます。
そうなると、お客様からの評価も落ちてしまいます。ですから、複数の本の情報をまとめる必要があるのです。
ネタが集まれば、デザインです。
タイトル以外、毎回、白紙から紙面の組み立てですから、構成を決めるまでの時間がかかります。
そして、いよいよデザインです。これは、机上でしている仕事なので、「おお、頑張ってるね」という風に見えるので、ねぎらいの言葉もかけてくれます。
このように時間がかかるのですが、完成までにどれくらいの時間が必要でしょうか?
社内ネタ集めに、3-4時間(1-2日)+情報誌からのネタ集め5-6時間(2-3日)+デザイン20-30時間(7-10日)。
本業の合間に、作成するのですから、延べ日数は、短くて10日、長ければ15日もかかることになります。
これなら簡単!
ニュースレターテンプレート
ニュースレターテンプレートとは、出来合いのデザインに自社のことを加えれば出来上がります。
もともと雑学話題が入っているので、社内のことだけに焦点を当てればよいだけです。社長のコメント、スタッフのコメント、商品のことなどを入れるだけで出来上がってしまいます。
作成するのにかかる時間は、上記のことを埋めるだけですから、長くて3時間、慣れてくれば1時間もあればできるようになります。
これだと、社員にかかる負担もほとんどありません。
エリアバッティングの可能性
テンプレートを活用するのに気をつけなければいけないことは、「エリアバッティング」です。
テンプレートの多くは、エリア規制を敷いていません。つまり全国どこでも使うことができるのです。
バッティングとは、あなたがあるテンプレート会社のAパーターンを使っていたとしましょう。同じ地域で、あなたと違う業種の会社が、同じようにAパターンを使っているとした場合、同じテンプレートが同じお客様に行く可能性があるということです。
聞いた話ですが、実際にバッティングしたことがあったようです。これは、ニュースレターではなく、メールマガジンのテンプレートで起こったことです。
その結果、お客様から「毎回、苦労して情報を流してくれていると思っていたのに、そうじゃなかったのね」といわれて信用はがた落ちになったそうです。
このようにならないように、エリアにこだわってください。
どうするか考えるとワクワクするね!
売り込み案内に時間をかける
ニュースレターは作成することが目的ではありません。お客様と信頼関係を築き商品を買っていただくことです。
ですから、ニュースレター作成に時間をかけるのではなく、売り込みの案内を考えることに時間をかけましょう。
・そんな商品が売れ筋なのか?
・どんな商品を勧めれば、お客様は喜んでくれるのか?
・どんな商品が、お客様の役に立つのか?
など、商品の選定にも時間がかかります。
商品が決まれば、どのように勧めると購入してくれるのかを考えなければいけません。
・価値をどう伝えるか?
・メリットは何か?
・ベネフィットは何か?
お客様にとって、その商品がどのように役立つのかを伝えるための売り込み案内を考えることの方が重要です。
これに時間を割くなら、ニュースレター作成は時間を短縮したいものです。
楽しいね!
イベントを考える
お客様とコミュニケーションが取れる場と位置付けたイベントを考えましょう。
営業マンは、お客様と接する機会はありますが、社長や取締役はお客様と直接お会いする機会は滅多にありません。
ですから、イベントは上層部もお客様と触れることができる場を考えましょう。
四季に合わせてのイベントなら
春 … お花見、バーベキュー
夏 … 海水浴、山間でのバーベキュー、お祭り、盆踊り
秋 … 運動会、味覚狩り
冬 … 日帰り温泉旅行、スキー
このようなイベントなら一日中、お客様と過ごすことができるので、上層部もお客様とお話しできることができ、感謝の意を伝えることができるでしょう。
イベントで注意しておきたいこと
せっかくお客様に来ていただくのですから、配慮が大切です。
基本的な考え方は、お客様に楽しんでいただいて、かつ安全であることです。次に、近隣への配慮も大切です。
拡声器や野外ステージでのライブがあるなどの場合は、予め近隣へのあいさつなど、クレームが発生しないような対策が必要です。
ゴミの処理も大切です。会場のゴミ処理のルールに従って、参加者にも周知徹底させることが大切です。持ち帰れないほどのゴミが出ると予想される場合は、ゴミ処理業者と事前調整を行うとよいでしょう。
お客様に対しては、夏場なら熱中症対策は必須です。会場の近くの病院がどこか調べておく。できれば、看護師を配置しておくなどの準備が必要です。
冬であれば、防寒対策が必要です。軍手や使い捨てカイロを用意しておくとよいでしょう。
後は、お客様を退屈させないことです。時間を持て余しているようであれば、積極的に話しかける。お客様同士をつないで上げる。全員参加で楽しめるゲームを作るなど、「来てよかった」「楽しかった」と言ってもらえる工夫が必要です。
これらのことを考えて、イベントを企画してください。社員全員で考えると、盛上りますし、一体感も生まれてきます。
まとめ
ニュースレターは発行することが目的ではありません。お客様とコミュニケーションを取り、勧めた商品を買っていただいて売上を上げることが目的です。
ニュースレターを作成するのに時間をかけるのではありません。売り込み案内やイベントを考えることに時間を費やしてください。これが、売上につながります。
ニュースレター作成の時間を短縮するのには、テンプレートがお勧めです。テンプレートなら、社長のコメント、スタッフのコメント、商品のことなど社内のことだけを掲載するだけなので、長くて3時間、慣れてくれば1時間もあればできるようになります。