ニュースレターを継続させる大きな要因は、やるという覚悟を決めることとネタを用意することです。
覚悟を決めるとは、「お客様に喜んでいただくために発行すると決意すること」。
ネタを用意するとは、「ネタが尽きない工夫をする」ということです。
この2つができれば、ニュースレターを継続して発行することができます。
挫折してしまう多くの企業様は、「なんとなく良さそうだ」「ニュースレターで上手く行っている話を聞いた」「お客様のリピート率が上がるんだ」など、安易な気持ちで始められたからです。
チラシとの違い
チラシとニュースレターの違いは何でしょうか?
チラシの内容は、「お得ですよ」「お買い得ですよ」「今季最安値ですよ」など、価格を訴求して商品を買ってもらおうというものです。ですから、寿命が短く、打ってから2~3日、長くても一週間くらいで結果が出てきます。
一方、ニュースレターの内容は、売り込みは一切なく、情報提供ばかりですので、お客様と信頼関係を築くようになっています。だから、買うという行動を起こすまでに時間がかかります。
ニュースレターを継続する理由
ニュースレターは、出したからといってすぐに反響があるものではありません。
ボクシングでいうなら、ボディーブローと同じです。打っているうちに、徐々に効果が現れて足が止まり、ついにはストレートパンチが当たるようになり、最後にはダウンするといった具合です。
ニュースレターを出し続けることで、
お客様は
こんな情報提供してくれるんだ
↓
なかなかいい情報じゃない
↓
店主が気になるわ
↓
信用できそうな人ね
↓
この人の言うことなら本当に違いない
↓
まず、何か買ってみよう
↓
やっぱり信用できるわ
↓
勧めるものを買ってもいいわね
というふうに、気持ちが動いていきます。
このように気持ちに変化が現れるまで時間がかかるので、ニュースレターは継続が大切なのです。
社内でのニュースレターの位置づけを明確にする
仕事において、どうでもいいものは後回しにしてしまいます。しかし、緊急性や重要性のあるものは、何を差し置いても早く取り組むものです。
ニュースレター作成も仕事ですから、どう位置づけるかによります。重要度が低いと位置づければ、社員もそのように取り組みます。その結果、継続できずに数度発行して止めてしまうということになります。
逆に、ニュースレターの位置づけを「重要事項」として、「毎月の納期〇月〇日、原稿締切日〇日まで」と、絶対にするべきことということが社員に浸透させれば、いつの間にかルーチン化し、「気がつけば100号を発行していた」となっていきます。
大義名分が必要
単に「重要事項」としても、社員は疑問を持って取り組むだけです。
社長が先頭に立って音頭を取っても、「笛吹けど蛇踊らず」状態になってしまします。気持ちを入れて取り組むには大義名分が必要です。
何のために、ニュースレターを発行するのか。これを腹の底から理解しないと社員は真剣にニュースレターづくりに打ち込まず、読んでも面白くないニュースレターになってしまいます。面白くなければ、お客様は読んではくれません。時間・費用の無駄遣いになってしまいます。
何度も言いますが、ニュースレターの最終目標は売上を上げることです。
しかし、売上が上がるようになるまでの過程がとても大切なのです。「どんな情報を載せればお客様は喜んでくれるのだろうか」を常に考え、お客様のために情報を発信する。
もっと言えば、「ニュースレターを媒介にして、お客様を巻き込み地域コミュニティーを作る」というような大義名分を立てれば、人は誰かのために役に立ちたいという思いがあるので、積極的に取り組むようになります。
毎月発行することを決める
ニュースレターを継続させるうえで大切なのは覚悟を決めるということです。覚悟を決めて取り組まないと、1年もすれば「止めとこう」ということになってしまいます。
「覚悟」とは、やると決めたらやり続けると決めることです。
どんなことが起ころうとも、毎月(または各月)〇日に発送すると決めることです。そのためには、原稿を〇日までに上げて、デザインは〇日までに上げるということを、社内で周知徹底することです。
そして、従業員が一丸となって取り組むことです。
これを納期遅れにならないように半年も続ければ、継続的に発行できるようになります。
継続できるコンテンツのネタを用意する
毎月、ニュースレターを発行するには「ネタ」が必要です。
「ネタ」とは、雑学と自分のことです。これを事前に用意しておくと、毎月「何を書こうか」と悩むことが無くなります。すなはち、悩んで嫌になることが無くなり継続しやすくなるということです。
雑学ネタ
雑学ネタを探すには、書籍や雑誌、TV番組が参考になります。
書籍では、アマゾンで「雑学 ネタ」と検索すればたくさんの書籍が出てきます。
例を挙げると
・雑学の本
・お城のすべて
・博識雑学1000
・地球まるごとふしぎ雑学
・大人の雑学大全
・令和の新常識
など、いろんなものがあります。
これらの中から1冊持っていれば、1年分くらいの雑学ネタはストックできます。
TV番組では、
・たけしの家庭の医学
・チコちゃんに叱られる
・コトノハ図鑑
・ためしてガッテン
など、毎週録画しておくと、雑学に困ることはなくなります。
自分のこと
自分のことを書くのは、実は意外と難しいものです。
なぜなら、ふっとした出来事を振り返るのがなかなかできないからです。なぜできないかというと、「思い出さない」からです。
そこでお勧めなのが、メモを取ることです。
「ふっとしたこと」を簡単に書き留めるだけでよいのです。
・子供の成長
・家族や妻への感謝
・読書の感想
・映画の感想
・部下との会話
・お得意様との会話
などの中に、自分の思いが必ずあります。
それらを簡単に書き留めておくだけで、毎月の自分ネタに困ることはなくなります。
完璧は必要ない
ニュースレターを発行するにあたって完璧である必要はありません。
・誤字脱字はないか
・句読点の打ち間違えはないか
・文章はおかしくないか
などを、気にすることはありません。むしろ、素人が作ったという手作り感が「作るのが大変だったでしょう」と思っていただけ、親近感が湧くというものです。
また、完璧を求めてニュースレターを作成すると、作ることが目的になってしまいます。
あくまでも、目的はお客様に届けて信頼関係をつくることだということを忘れてはいけません。
完璧でなくてもいい!
お客様の声を集める
ニュースレターを読んでくれているお客様の声を集めるのも一つの方法です。
活用方法としては、ニュースレターに掲載することもできますし、従業員に開示してお客様が喜んでいることを理解してもらうこともできます。
「毎月、楽しみにしているのよ」「いつも素敵な情報をありがとう」「レシピ通りに料理したら美味しかったのよ」などなど、お客様が必要としてくれていることを理解すると従業員のモチベーションは上がります。
そうすると、ニュースレターに取り組む意欲が出てきます。
また、ニュースレターに「お客様紹介」のコーナーを設けて読者の方に紹介するのもいいでしょう。「恥ずかしい」といいながらも喜んでくださいますので、お客様との信頼関係も作りやすくなります。
お客様の声を活用する
テンプレートを使う
ニュースレター作成に時間をかけたくないと思う方には、テンプレートがお勧めです。
テンプレートを使えば、白紙の部分を埋めるだけなので簡単に作れます。自分のネタだけをメモしておけばさらに簡単に作れます。
慣れれば、1時間程度で作成することができるので、ニュースレターの作成に時間を費やすことができない方にはお勧めです。
ニュースレターのサンプルはこちら
まとめ
ニュースレターを継続させるには、雑学ネタや自分ネタをストックすることと従業員に協力してもらうことが大切です。
そのためには、ニュースレターを発行する大義名分や位置づけ、お客様の声を開示して、必要とされていることを従業員に理解させるなど、モチベーションを上げるための工夫が必要です。