ニュースレターの発行は基本的に毎月です。
2ヶ月に一度の割合で発行されている会社もありますが、どうしても効果が半減してしまいます。3ヶ月に一度となれば、ニュースレターの効果はほとんどないと言っても過言ではありません。
なるほど!
ニュースレターを発行する間隔
ニュースレターを発行する間隔は毎月がお勧めです。
諸事情により、2ヶ月に1回、3ヶ月に1回という企業様もあります。しかし、3ヶ月に一度となると、ほとんど効果はありません。
ちなみに、弊社のテンプレートを活用している企業様で、3ヶ月以上のところはありません。2ヶ月に一度が数社で、ほとんどが毎月発行されています。
では、なぜ毎月発行する方がよいのでしょうか?
それは、人の記憶との関係があります。
人の記憶とは
人の記憶とはあいまいなもので、ず~と覚えていることはありません。仮に覚えていたとしたら、脳はパンクするそうです。都合よく忘れるようにプログラムされているそうです。
例えば、3日前の夕食のメニューを覚えていますか?昨年の夏の高校野球の優勝校を覚えていますか?
生活に支障のない記憶は忘れてしまうのです。
あなたのお店(会社)も同様で生活に支障がないのであれば、脳から消し去られてしまう部類に入っています。1ヶ月前に、お客様や友人に連れられていった居酒屋を覚えていますか。そう、覚えていないですよね。
もしかしたら、2度目に行っても1ヶ月経てば覚えていないのではないでしょうか。
だから、勉強も大変なのです。
英単語を10個覚えても、翌日にはすべてを覚えていません。3日経てば半分も覚えていません。
そこで覚えるためにすることが、反復して覚え直すことです。何回も反復しているうちに脳は記憶してしまいます。
ニュースレターもこれと同じで、何回も送ることで、あなたのお店(企業)をお客様の脳に定着させることができるのです。
そうなれば、必要な時に声がかかるようになるのです。
忘れるのは脳の習性!
忘却曲線
忘却曲線って聞いたことはありませんか?
ドイツのエビングハウスが唱えたもので、人間の記憶は時間とともにどれだけ忘れるのかを数値化しました。
グラフ挿入
忘却曲線によると
1時間で56%忘れる
1日で67%忘れる
6日で75%忘れる
31日で79%忘れる
となります。
ニュースレターを毎月発行する理由は、忘れかけたころに思い出してもらうためです。
完全に忘れてしまったところに送っても、「どこだっけ?」となり、開封もされずにゴミ箱行きになってしまいます。
衝撃体験
普通のことは、忘却曲線のように忘れてしまいますが、衝撃的なことは長らく記憶に残ります。
あるラーメン屋さんでは、誰とも会わずラーメンを注文して食べて帰るそうです。
両サイドには黒のボードが立てられていて隣は見えません。正面もラーメンが運べるスペースだけが開いていて、店員の顔も見えません。
そして、ラーメンのうんちくが貼ってあります。
普通、こんなラーメン屋に入ったことはありません。
ラーメン屋とは入店の同時に、元気のいい「いらっしゃい」から始まって「何にしましょ」
「へい、お待ち」「ありがとうございました」という流れが一般的です。
誰とも会わないでラーメンを食べるのは衝撃体験になるのです。
発行月を減らしてどうなったか。
クライアント先で、ニュースレターを毎月発行していたのですが、お店の諸事情で2ヶ月に一度の発行に変えました。
その結果、お客様の入りが今までより10%落ちました。「そういえば、〇〇さん、最近見かけないね。そうだね。◇◇さんも見ないね。忙しいんだろうね。」というお客様の会話が聞こえました。
そういえばと思い調べてみると、落ちた原因は、常連客の来店頻度だったのです。
ニュースレターを毎月発行しているときは、少なくとも月に一度は来てくれていたのに、2ヶ月に一度の発行に変えれば、来店の頻度が少なくなった。
それに加速がつき来店の間隔がだんだんと開くようになり、気がつけば常連客ではなくなっているという現象が起きたのです。
毎月、発行に切り替えたのは言うまでもありません。
また来ました!
アプローチをしない実験
ある通販会社で実験的に行ったことがあります。
それは、商品を買ってくれたお客様を5000人集めて、一切のアプローチをしなければどうなるかというものでした。
購入してくれた人には、商品以外のものを送らないようにしました。毎月毎月、購入する人数は減少し、2年後には購入者がゼロになりました。
商品という絆があっても数年で購入者がゼロになるのです。何もなければ、もっと早いでしょう。
これが、OB客がたまらない理由です。
OB客をためるには、ニュースレターの発行が欠かせないのです。
購入者がゼロになる!
人の記憶に残るためには
ニュースレターを発行したくない場合は、人に衝撃的な記憶が残る仕掛けが必要になります。
奇想天外なお店をつくることです。先のラーメン店のように「え!!!!」と思うくらい印象に残る工夫です。
・とんでもない量がある
・印象的な置物がある
・ありえない姿の店員がいる
など、一度見たら忘れないという仕掛けがあれば、印象に残るので忘れることはありません。
もう一つの方法は、繰り返し繰り返し記憶に残るようにアプローチすることです。
一説によると、21日経てば、どうでもよい記憶は完全に消しさられてしまうそうです。
であれば、完全に記憶から消える頃にアプローチすれば、再び記憶に残ります。これを繰り返して行えば、人の自然と記憶に定着し、必要な時に思い出し、来店してくれるようになります。だから、ニュースレターは、1ヶ月に一度の発行が基本なのです。
まとめ
ニュースレターの発行は毎月が基本です。発行する感覚が開けば開くほど効果は無くなっていきます。
人の記憶は、忘却曲線でもわかるように長期にわたるものではありません。記憶がなくなるころにアプローチするのが効果的です。
せっかく、費用も動力もかけるのですから、効果がなければそれらも水泡に喫してしまいます。努力の成果を無駄にしないようにしてください。