ニュースレターを発行している会社は全会社数の5%にも満たないと言われています。
正確な数字は解りませんが、あなたの知り合い100社の内ニュースレターを発行している会社は5社もないということです。
ちなみに、あなたの友人の会社は、ニュースレターを発行しているかどうか聞いてみてください。それによって、発行している会社の%を予測できます。
やってない!
自社の情報発信をどうするか?
自社の情報を発信する手段として何を使っていますか?
ホームページを使って情報発信をしている会社は多いと思いますが、この場合は、お得意様に知らせるには営業マンからの伝達やメールでお知らせするかなどの手段かしかありません。
他の手段としては、FAXで送るというのもあります。
ニュースレターを発行していると、毎月のように情報を発信しているので、特別なことをする必要がなくなります。
ニュースレターに取り組む会社が少ない理由
ニュースレターに取り組む会社が少ない理由は以下の通りです。
- ニュースレターの存在を知らない
- ニュースレターの効果はないと思っている
- 新規客に目が行き、既存客に意識が行っていない
私がコンサルティングに伺った会社で、ニュースレターに取り組んでいた会社は1社もありませんでした。「すぐには結果が出ないけれども後々、結果になって表れてくるので、ニュースレターに取り組んでください。」と、お願いし皆さん発行してくれています。
ニュースレターの存在を知らない
ニュースレターの存在を知らない会社もたくさんあります。
既存客のアプローチに関しては、B to Bであれば営業マンに任せきり、お店であれば年に1-2回フェアやセールの案内を送るだけという会社がほとんどです。
ニュースレターは日本で開発されたマーケティングツールではありません。アメリカで開発され、日本に入って来てからは20年も経っていません。その上、地味なツールですからそれほど普及していないと考えられます。
聞いたことがない!
ニュースレターの効果はないと思っている
ニュースレターを知らないということは、ニュースレターはどのような効果があるのかも知らないということです。
また、ニュースレターの効果は見えにくいのも事実です。
リピート客が増えた、紹介客が増えたといっても数字ではとらえにくく、感覚的になってしまうので効果が見えにくいのもうなずけます。
また、1年を振り返れば、売り上げは増えていたとなったとしても、ニュースレターがどのように影響したのかは解らないものです。
このような理由から、「ニュースレターの効果はない」と判断し、ニュースレターを発行しない企業が多いとも考えられます。
新規客に目が行き、既存客に意識が行っていない
ニュースレターは、既存客に対して効果のあるツールです。新規客獲得もできなくはないですが、やや不向きです。
会社(お店)によっては、既存客のことを考えていないところが多くあります。だから、集客といえば、「新規客」と捉えています。
このような考え方の会社が多いので、既存客に有効なニュースレターの存在を知っていても「必要ない」と判断されるところもあります。
効果あるのかしら?
お客様とのコミュニケーションはどのようにとっているか?
お客様とのコミュニケーションはどのようにとっているのでしょうか?
営業マンがいれば、営業マンに任せっきりで会社として特別なフォローは何もしない。お店であれば、よくリピートしてくれるようになったお客様と多少の会話をする程度というのが普通です。
これでは、商品を買ってくれるファンを作りにくいものです。
ファンが増えれば、売上は安定することは周知の事実です。芸能人を見ても解るように、ファンが多いほど、ギャラも多いのです。
では、ファンを作るにはどうすればいいのでしょうか?
それは、自己開示です。自分のことを知ってもらうことでファンができます。
考え方、生活態度、家族との接し方、お客様への思い、商品へのこだわりなど、自分を知ってもらうための情報を発信していけば、必ずファンはできます。
ファンができれば、お店に来てくれる数が増えたり、友達を連れてきてくれたりするようになります。
このファンを作ることができるツールがニュースレターです。
上得意様を大切にしているか?
20対80の法則をご存じでしょうか。パレートの法則といって売り上げ全体の8割を2割のお客様が作ってくれて、残り2割の売上を8割のお客様が作ってくれているという法則です。
ですから、一般的に上得意といわれるお客様は、売上高8割を構成している2割のお客様のことを言います。
このお客様をないがしろにしていると、売上は落ち込んでしまいます。
では、この上得意様にどのようなアプローチをしているのでしょうか?
多くのお店では、年に数回、DMを送る程度のことしかしていません。これではフォローにならないことは明白です。
上得意様を大切にしているお店は、ニュースレターを毎月発行し、お店やスタッフの情報だけではなく、特別にイベントを設けたり、新メニューができた時には、味比べとして参加してもらったりと、何かにつけ案内を送っています。
もちろん、このようなお店は売り上げが伸びています。
ニュースレターを始めるにあたって相談内容で多いもの
ニュースレターを始めるといっても、どのように取り組めばよいのかわからないものです。弊社では、無料で相談に対応させていただいています。
その中で、多い相談内容を紹介します。
・何を書けばいいのか?
・発行間隔は?
・どのように取り組めばいいのか?
・お客様全員に送ればよいのか?
・テンプレートとはどういうものか?
・売込みはしてはいけないと聞きましたが…?
・ニュースレターを続けることはできますか?
何を書けばいいのか?
ニュースレターで書くべき大切なことは2点です。
社長やスタッフの自己開示と商品の豆知識です。
この2点を読んでもらうために、他の雑学記事が必要といっても過言ではありません。
発行間隔は?
発行間隔は、原則として毎月です。
お客様が「こんなのが送られてくるんだ」という認識を持ってもらうことと、「忘れられない」ためです。
人の記憶はあいまいなもので、1ヶ月もあなたのお店を覚えていることはありません。また、必要な時に、他社からのチラシを見たりするとそちらに流れてしまいます。
これは、アプローチがないためにあなたのお店を忘れてしまっているからです。
だから、忘れられないために原則として毎月発行が望ましいのです。
どのように取り組めばいいのか?
ニュースレターに取り組む場合、一部の従業員に任せるのではなく、全員で取り組むことをお勧めします。
ニュースレターに掲載するテーマを全員で共有し、毎月、ネタになるようなことを出し合うようにすれば、意識は高まります。
これを一部の従業員に任せると「俺らには関係ない」ということになり、ニュースレターの効果も半減します。
ある会社では、連帯責任で取り組んでいました。スタッフ紹介を書いた従業員は、来月に書く従業員に責任をもって書くように勧める。できない場合は、500円の罰金として、ゲーム感覚で取り組んでいました。
お客様全員に送ればよいのか?
ニュースレターは誰に送るのがよいのでしょうか。
予算が許すのであれば、お客様全員に送るのがよいのでしょうが、お客様を絞るのであれば、先ほど紹介したパレートの法則に基づき、上位2割のお客様に送るのが良いでしょう。
また、上位2割のお客様には毎月送り、上位5割までのお客様は各月、もしくは3ヶ月に1度送るというのも、店を忘れられないために良いかもしれませんが、効果は思うほど上がらないことを前提に送ってください。
送った内の5%が上得意に格上げになれば成功というくらいの気持ちで送ってください。
全員に送るのか!
テンプレートとはどういうものか?
ニュースレターのテンプレートとは、一部を書き足すことによって簡単に制作できるものです。
一部とは、社長やスタッフの声と商品の豆知識です。
テンプレートですから内容は様々です。自社のターゲットと合っているニュースレターを使うことです。
ニュースレターテンプレートの詳細はこちらをクリックしてください。
売込みはしてはいけないと聞きましたが…?
ニュースレターの中で売込みを掲載しない方が良いです。
なぜなら、お客様が売込みの案内だと認識すると読んでくれなくなるからです。
ですから、売込み案内はニュースレターと同封して送ることです。そすれば、お客様はニュースレターが売込みのものではないと理解してくれます。また、売込みの案内を入れてもクレームは来ません。
弊社では、売込みの案内は毎月でも入れてくださいと指導しています。
ニュースレターを続けることはできますか?
ニュースレターを始める前には、続けるという決意が必要です。
「なんとなく始めようかな?」という気持ちでスタートすると挫折してしまいます。しかし、「そんなことよりも、ネタを用意できるだろうか」という不安をお持ちの方もおられます。
覚悟を決めれば、書くネタにも注意がいくようになりますので、「書くことがなくなる」ということはありません。
「ニュースレターを続けるコツ」についてはこちらをご覧ください。
まとめ
ニュースレターに取り組んでいる会社は全体の5%もありません。
自社の情報を発信するには、ホームページやメールなどの手段もありますが、頻繁にすることではないので、別途、お客様への告知が必要です。
ニュースレターならば規則的に送るので、情報をお客様に伝えるのに無理なくできます。また、お客様を特別扱いすることもできるので、大切にしていることも伝わります。
それだけではありません。自己開示することでお客様にファンになってもらうこともできます。